008.賭け






 「やあ、ガスパー。遊びに来たよ」
 「うっ!? い、いや、タクトさん、こんなところに来て、グレミオさんに怒られるんじゃ……?」
 「ありがとう、じゃあ始めようか」
 「いや、そ、そう、実はもう今日は」
 「はい3000ポッチ」
 「……勘弁して下さいよ〜」
 「まだ始まってもいないのにおかしなことを言うね。じゃあ、ふりなよ」
 「…………入ります……」


 「――なんてよく言われたな。客を選ぶなんて、酷い話だろう?」
 「あーあーあー! よく分かるソレ! 僕もしょっちゅうだし。普段稼いでんだから逃げんなっつーの」
 「全くだね」
 「てなわけでここにもちんちろりんあるけど。勝負する?」
 「いいのかい?」
 「おう。シロウの金でスレイ軍のじゃないし。じゃあ、どっちが稼げるか勝負な!」
 「ああ、勝負ってシュウユウと」
 「当たり前じゃん?」
 「ふふ。いいよ」
 「なんか賭ける?」
 「夕食でいいんじゃないか」
 「それ、どうせ負けた方もそれぐらい余裕で稼ぐじゃん」
 「だってお遊びだろう?」
 「まあね。行こっか」
 「うん」

 悪夢のちんちろりんにより、シロウが泣きながら謝るのは30分後。












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