6,創造主






 「ああもう。主、こんなところで寝られては、身体が冷えますよ。床、冷たいでしょう」
 「痴れ者。それが良いのではないか」
 「だから床で寝ないで下さいってば!」
 「……煩い鳥だ……」


 「し、主……これ、は……?」
 「お前の好きな肉料理だが?」
 「肉……なんで紫色に……しかもペースト状なんですか……?」
 「色々試したらこうなった」
 「……よく平気で食べますね……」
 「料理は食すものであろう」
 「……まあ……。 ……はぁ、いただきます……」
 「うむ」


 「あああああ! 主! 血! 血出てます!」
 「……?」
 「何で自分で分からないんですか!? ほら、右手出してください!」
 「……おや」
 「おやじゃないですよ。全くもう」


 「……」
 「……」
 「……何をしておる?」
 「主こそ。何をしているのですか」
 「見ての通り。入水だ」
 「入浴でしょう! というか、服を着たまま入らないで下さい!」
 「……やれやれ」
 「ああもうちょっとまだ浸かっていて下さい! 今新しい服もってきますから!」


 こんなのでも創造主。




  *花帰葬部屋へ*